もし、運転中のエアコンの送風口から、黒い悪魔、ゴキブリが姿を現してしまったら。その恐怖と衝撃は計り知れません。しかし、ここでパニックになり、絶叫するのは、事態を悪化させるだけです。冷静に、そして迅速に、以下の手順で対処してください。まず、何よりも先に、エアコンの「電源をオフ」にします。運転を続けると、風圧でゴキブリが部屋のどこかへ吹き飛ばされてしまい、見失ってしまう可能性があるからです。また、ゴキブリがファンの回転に巻き込まれ、内部でバラバラになるという、最悪の事態も避けなければなりません。電源を切ったら、次に、部屋の窓やドアをすべて閉め、ゴキブリをその部屋に「隔離」します。そして、殺虫スプレーを手に取り、ゴキブリとの対決に備えます。ゴキブリが、エアコン本体や、その近くの壁に止まっている場合は、焦らず、距離を取り、確実に狙いを定めてスプレーを噴射します。もし、ゴキブリが床に落ちてきた場合は、完全に動きが止まるまで、油断せずにスプレーをかけ続けましょう。問題は、ゴキブリがエアコンの内部へと逃げ込んでしまった場合です。この時、絶対にやってはいけないのが、「エアコンの内部に向かって、殺虫スプレーを噴射する」ことです。殺虫スプレーには、可燃性のガスが含まれていることが多く、エアコン内部の電子部品にかかると、ショートや故障、最悪の場合は発火の原因となり、非常に危険です。この場合は、残念ながら、ゴキブリが再び出てくるのを待つしかありません。エアコンの周辺に、粘着シートやベイト剤(毒餌)を設置し、出てきたところを捕獲・駆除するように仕向けましょう。そして、この悪夢のような出来事が起こってしまったということは、あなたの家のエアコンが、すでにゴキブリの侵入経路、あるいは巣になっている可能性が極めて高い、ということを意味します。目の前の敵を駆除しただけで安心せず、ドレンホースの対策や、配管の隙間埋めといった、根本的な予防策を、必ず実行に移してください。